XTC/Oranges & Lemons
2010.01.02 Sat
![]() | Oranges & Lemons (1989年) XTC 商品詳細を見る |
XTCとの出会いは中学生のとき。初めて聞いたのがこのアルバムだ。ジャケットも気に入っていて、サイケデリックなくせに、とても明るいイメージだ。
基本的に、XTCはひねくれている。こんな ひねくれポップを中学の頃に聴いてしまうとは、いったいどういうわけか、と考えるとやはり布袋寅泰が紹介していたからであった。
トッド・ラングレンプロデュースの前作「スカイラーキング」
トッド・ラングレンから自由になって作った今作は、ナチュラルにストレートに、さわやかに、のびのびと ひねくれている。明るくて、やわらかくて、甘くて、キラキラして、カラフルだ。自分たちの思うようにやれる、というのが嬉しくて仕方がなかったのかもしれない。
こう書くと「スカイラーキング」がまるでよくないようだが、この2枚は まるで兄弟のようなアルバムだと思っている。シンプルなアレンジの「スカイラーキング」、豪華なアレンジでカラフルな「Oranges & Lemons」。いずれも名盤だ。どちらを聴くか迷ったら、両方聴くのがいいと思う。
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Mayor of Simpleton/XTC
http://www.youtube.com/watch?v=5Da9sc6YDBo
King For A Day/XTC
http://www.youtube.com/watch?v=depsFULhqV8
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Pixies/Doolittle
2010.01.09 Sat
![]() | Doolittle (1989年) Pixies 商品詳細を見る |
ニルヴァーナの故カート・コバーンが影響を受けたというピクシーズの3rdアルバム。日本でもナンバーガールの向井などがその影響を受けたと公言する。
まず最初に、ピクシーズを理解しようなどと思ってはいけない。むしろ理解しようと思わないほうが、おもしろいからだ。
オルタナティブロックシーンに、影響を与えたっていうのもよくわかる。まるで突然変異みたいだもの。
根本的に、どっかおかしい。平たくいうと、ぶっ壊れている。圧倒的に奇妙だ。理解なんか出来っこない。
メンバー全員がバラバラに自分勝手にやりたい放題やってるような気さえするのにちゃんとバンドとして機能している。どうしてこんなバンドが存在できたのか、よくわからない。既成のバンドからは、はみだしまくっている変態集団ともいえる。
最初は普通に、聴きにくかった。聴き慣れるまでは、すごく不可解で気味が悪かったけれど、ピクシーズとはそういうもんだと受け入れてしまったら、狂乱のパーティーが行われているみたいでむしろ楽しくなってくるから不思議だ。
カルトで、トリッキーで、キッチュで、メロディアスで、ポップ。轟音かつ変態的なギターに、気味の悪い絶叫とボーカル、そこに女性ベーシスト、キム・ディール(ex.ブリーダーズ)の妙に可愛い声が乗っかる。これがまた絶妙なバランスなのだ。なんだかんだ言ってリズム隊がしっかりしているのだろう。ただの変態バンドかと思えば、きらりと光るキラーチューンもあるし、もうよくわけがわからない。
ものすごくアンバランスな上に屈折した美意識がのっかって、奇跡的なバランスを保っている。もはや、その存在自体が奇跡だ。
まずは、いちばん聴きやすいとされる「ドリトル」をおすすめするが、ピクシーズの世界にハマってしまったら、2nd「Surfer Rosa」
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Debaser/Pixies
http://www.youtube.com/watch?v=JLuNemggM9I
Here Comes Your Man/Pixies
http://www.youtube.com/watch?v=Hvi4iA3PnKE